KOBECCO(月刊 神戸っ子) 1961年5月号
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レリーフ行動美術の新鋭/松本宏「神話・ミノタウル誕生」責任はすべてに松井高男穂時計1221に劣らぬ、さらには追い抜くようなりつばな作品をモノにして承せるという意気ご承はあるだろう。卒業後しばらくは、どこの団体展へも出品せず、何となく進むべき方向を確かめつつあったような時期を持っていたが、この態度は若いに似わぬ慎重なものとして私の印象に残っている。ここしばらく松本君はギリシャローマの神話を材料にしているが余り神話の内容にはこだわらず、人物なり物なりを画面構成の必要部分として放りこんでいる。それだけに絵画として面白く出来上っている反面、まだ何となく肉付けに欠けるうらゑがある。しかし、そんなことにこだわる必要もあるまい。現在神戸市の中学校の先生をしているが、松本君はまだ若いんだ.第二、第三の〃小磯良平″として活躍する時がきっとくるに違いない。(伊藤誠)』松本宏君は、一昨年、昨年と二度、行動美術展で受賞して同会の会友に推された新鋭である。東京芸大油絵科の出身。芸大といえば神戸在住の小磯良平氏が教授で在職しているが、偶然かどうか、松本君はその郷土の先輩小磯氏の指導する小磯教室で学んだ。ただし、行動美術展へ出品している作品は、小磯氏のようにアカデミックな傾向のものではないといっても、目下はやりの抽象作品でもない.やはり具象の世界を追求しているのだが、かなり自己流に対象を料理して画面へ定着しているのである。芸大で一生懸命勉強した学生たちは、在学中の厳しい指導の反動でか、卒業したとたんに抽象傾向へ走るものが多いlという意味のことを、かって小磯氏から聞いたことがあるがそういう意味では、松本君は〃不肖の子弟″でも〃反逆児〃でもない。しかし、その胸中には、恩師てほしい。また、このほど加納町三丁目に新しい信号機ができたがこれなど新設することや通行方法について、当局は事前にもっと積極的にPRすべきだったろう.市民への本当のサービス、親切というものは、こうした気の配りにある。〃交通事故をなくす県民運動〃がはじまったが、交通のルールは、当然すべての人が守るべきだし、同時に〃守りやすく″してやることが大切だ.(神戸新聞学芸部長)神戸市内を走り回っていると、あちこちで路下の停止線が消えている。これでは赤信号が確認できても、どこで停止していいかわかるまい。もう一つ気になることは阪神国道はじめ市内各所に深くえぐれたくぼ承が無数にあって、いつこう修復される気配のないことだ。これらはすべて道路管理者の怠慢である。自転車は取り締まりの盲点だし、しろうと交通整理者のいっそうの訓練も必要だ。せめて、いきなり目の前で停止を命じても、自動車の制動が即座にきくものでないことぐらいは知ってい

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