KOBECCO(月刊 神戸っ子) 1961年3月号
54/58
(写真はパリの雰囲気にひたるタカラジエンヌ明石照子。本屋さんの前で。)~錘て、気楽に歌が楽しめるという点で楽しかったわ。lずい分、見学してらっしやたようですが、舞台人としての収獲はいかがでしたl明石なんといってもパリはセミ・ヌードの世界ですからね(笑)男性はといえば、道化師か奇術師ってところだから正直いって〃男役″の私には参考になるような点●rLはすくなかったわ。強いていえば町を歩るいている男性の〃センスのよいおしゃれ″の方が参考になったし、目にもついたわね。たとえばスカーフを巻いていても、・ヘレーなどをかぶっていても、すこしもキザな感じがなく、小イキでスマートですよ。やっぱり。ハリジャンはセンスがいいな-って感心させられたわ。1501Iそれじゃ〃女役″に転向したいと思いませんでしたか(笑)l明石そうわ思わなかったけどね宝塚が欧洲公演するって話もありますが、女性がする〃男役″のお色気というのは案外アチラにはうけるんじゃないかしら。Iところで明石さんは、ハワイ公演などの海外旅行の経験がおありだから、大丈夫だったと思うのですが、ショッピングで「メイド・イン・ジャパン」というような失敗はありませんでしたかI明石そんな失敗をやらかしては大へんと、よくマークをふて「念には念を」と慎重でした(笑)でも物が高いでしょう。日本の七、八千円のものが三、四万円もするんですから、欲しくても手が出なかったわ。しゃれたブラウスや、ブローチなどを少し買った程度。最高の買い物は、日本でいうトリコット・ナイロン的な布地のドレスで、これがステキなのよ。座ってもおジリが出ないし、シワがよらないしね。お値段も高かったけど品質がいいんでしょうねゴキゲンです。(明石さんは、大阪芸能記者会が関西のミュージカル、レビュー、ショーの優秀作品やとくに活躍した人を表彰する第四回「レインポー賞」で演技賞に選ばれ、二月九日表彰されました。)p
元のページ