5月号

遥かなるルネサンス 天正遣欧少年使節がたどったイタリア
7月17日(月・祝)まで
天正10年(1582)、ヨーロッパ文明の語り部となるべく「天正遣欧少年使節」としてヨーロッパに送り出された、伊東マンショら4人の少年。1585年3月、イタリアのリヴォルノに上陸した一行は、ローマで教皇に謁見するという旅の大きな目的のひとつを果たすと、ボローニャ、ヴェネツィアやミラノなどの各都市に立ち寄り、行く先々で非常な歓待を受け、教会の儀式に参加するなど見聞を広めた。本展では、天正遣欧少年使節が訪れたイタリア各地の都市の美術を訪問順に紹介。彼らの足跡をたどりつつ、“日本人が初めて見たヨーロッパ文化” “日本人が初めて見たイタリア・ルネサンスの芸術”に焦点を当てて、ルネサンスの豊穣なる美の世界を探求する。 戦国時代の終わりに、「天正遣欧少年使節」として海を渡った4人の事績は、異文化間の相互理解という意味で、一層の重みをもって私たちの心に訴えかけてくる。

ブロンズィーノ 《ビア・デ・メディチの肖像》
1542年頃 ウフィツィ美術館
©Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

ドメニコ・ティントレット 《伊東マンショの肖像》
1585年 ミラノ・トリヴルツィオ財団

《伊東マンショからグリエルモ・ゴンザーガにあてた手紙》 1585年8月2日付 マントヴァ国立文書館、ゴンザーガ文書館 © Mantova, Archivio di Stato

ポンペオ・デッラ・カーザに帰属 《ヴィンチェンツォ1世・ゴンザーガの冑》1584年頃 トリノ王立兵器博物館 © Musei Reali di Torino – Armeria Reale

アレッサンドロ・アッローリ派 《ビアンカ・カペッロの肖像》 1578年以降 ウフィツィ美術館、パラティーナ美術館 ©Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

大公の工房、クリストーファノ・ガッフーリ(ヤコポ・ リゴッツィの作品に基づく) 《リヴォルノ港の景観》 1601–04年 ウフィツィ美術館 ©Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffiz

ウルビーノ窯、パタナッツィ工房 《市民を救うカエサルが描かれた大皿》 1580–90年頃 バルジェッロ美術館 ©Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

ローマの画家 《ヨーロッパ内外にセミナリオを設立するグレゴリウス13世》16世紀末–17世紀初頭 グレゴリアン大学

ティントレット(ヤコポ・ロブスティ)《レダと白鳥》 1551–55年 ウフィツィ美術館 ©Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

パオロ・ヴェロネーゼ 《息子アンテロスをユピテルに示すヴィーナスとメルクリウス》1560-65年 ウフィツィ美術館 ©Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi


神戸市立博物館
神戸市中央区京町24
http://www.city.kobe.lg.jp/museum/
■観覧料(当日)一般 1,300円
大学生 900円
高校生 700円
中・小生 500円
■開催 7月17日(月・祝)まで
■開館時間 9:30から17:30(土曜19:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
■休館 月曜日
※ただし7月17日(月・祝)は開館
■お問い合わせ
TEL.078-391-0035(神戸市立博物館)
■公式サイト
http://www.fujibi.or.jp/harukanaru/
■アクセス
・新幹線「新神戸」から南へ車で約10分
・神戸空港からはポートライナーで約18分、「三宮」下車
・各線「三宮」から南西へ徒歩約10分
・JR、阪神「元町」から南東へ徒歩約10分